きょうのことばセレクション

宇宙ビジネス

2017.5.1(月) 掲載
 ロケットや人工衛星の打ち上げ、衛星を通じたサービスなど、宇宙空間を活用するビジネス。米国の衛星産業協会によると、2014年の宇宙産業の市場規模は2030億ドルで、08年に比べ4割増えた。今後も増えていくとみられている。日本航空宇宙工業会によると、16年には世界で80回以上の打ち上げ(有人飛行含む)があり、160基以上の衛星が軌道に投入された。
 各国の企業が多く参入するのが「衛星サービス」分野だ。衛星から得られた全地球測位システム(GPS)や画像などの情報を分析して提供する。米国など海外でIT(情報技術)ベンチャーが新サービスの開発を競う。例えば米国には衛星画像で世界中の石油タンクの様子を解析し、需給の予想や投資判断の材料を提供する企業がある。
 世界の視線はより広い宇宙にも向けられている。各国が加盟する宇宙条約は国家による他の惑星の占有を禁じているが、米国やルクセンブルクは企業が資源発掘や販売をすることを認める法律を整備した。日本政府もこうした法整備の是非を協議する。
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