きょうのことばセレクション

生体認証

2017.5.1(月) 掲載
 人体の特徴を機械を使って読み取り本人かどうかを確認する仕組み。顔や声、指紋、指の静脈などの情報を事前に登録し、決済サービスなどの利用時に照合する。暗証番号やパスワードのように忘れる心配がなく、偽造されるリスクも小さいのが特徴だ。個人の利便性が高まるほか、企業のセキュリティー強化の狙いもあって使える場面が広がっている。
 例えば顔認証では、カメラで撮影した目鼻や口などの位置関係から本人を識別する。世界の空港で導入が進むほか、大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)でも採用されている。年間パスポートの所有者が入場する際、顔写真の登録をしておけば「顔パス」で通過できる。銀行のATMでは指や手のひらをかざす静脈認証が普及している。
 生体認証を使う製品・システムの市場規模は2017年までの5年間で約1.4倍に拡大するとの試算もある。手軽で精度の高い認証技術の発達が生体認証市場の拡大を支える。NECや富士通などの生体認証技術は世界的にも高評価を得ているとされ、開発競争にしのぎを削っている。
生体認証