きょうのことばセレクション

送電線

2017.4.1(土) 掲載
 発電所でつくった電気を変電所を経て需要地まで運ぶ設備。発熱による送電ロスを少なくするため、発電所で数千~2万ボルト程度の電圧を、27万5000~50万ボルトなどの超高圧に上げて送り出す。各地に設けられた変電所で電圧を下げながら、企業や家庭などに電気が届けられる。
 送配電網は現在、大手電力会社がそれぞれ保有し運営している。自社の発電所に加え、他事業者の発電所を接続して電気を受け入れ、停電しないように調整する。風力や太陽光などは天候で発電量が大きく上下し、安定運用の支障になる。このため大手電力は再生可能エネルギーの接続量を制限している。
 電力システム改革では2020年までに、現在大手電力の組織内で一体運用されている送配電と発電、小売りの機能を分離する。北海道と東北、東京など地域をまたいだ電力融通を円滑にするため、15年に電力広域的運営推進機関を設立。発電や小売事業者の参入を促している。
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