きょうのことばセレクション

特設注意市場銘柄

2017.4.1(土) 掲載
 証券取引所が内部管理体制の改善が必要だと判断した企業を指定する。株の取引において投資家に注意を促すのが目的だ。有価証券報告書への虚偽記載があった場合など上場廃止基準に抵触する可能性があるが、廃止に至らなかった銘柄が対象になる。
 特設注意市場銘柄でも投資家は通常の株と同様に売買できる。企業は内部管理体制の改善状況などを記載した報告書を、指定から1年経過した時点で取引所に提出して審査を仰ぐ。審査の結果、管理体制が改善したと判断されれば指定は解除されるが、改善の見込みがないとみなされた場合は上場廃止となる。東芝は昨年12月に指定期間を延長されている。
 この制度は2007年に導入された。上場廃止か維持かという二者択一ではなく、投資家の利益を保護しながら企業に統治改革を進めてもらう目的で設けられた。これまでに会計不祥事が問題となったオリンパスや、プラント事業の損失に関連して決算を修正したIHIなどが指定されている。
特設注意市場銘柄