きょうのことばセレクション

配当性向

2017.3.1(水) 掲載
 企業が稼いだ最終的なもうけを示す純利益から、どの程度を株主に配当として支払っているのかを示す指標。配当総額を純利益で割って計算する。たとえば、純利益が100億円の企業が30億円を配当に回す場合、配当性向は30%となる。上場企業の2016年度の平均配当性向は35%程度になる見通しで、直近の底だった13年度から約6ポイント上昇する。
 配当性向の水準は企業が株主への利益配分にどの程度積極的なのかを表すため、投資家の注目も高い。投資家にできる限り長く株式を保有してもらうため、経営計画で配当性向の目標を明示する企業も増えている。ポーラ・オルビスホールディングスは、新たに発表した中期経営計画の中で配当性向の最低水準を従来の50%から60%に引き上げる方針を示した。
 配当以外の株主への利益配分方法として自社株買いがある。純利益に占める配当総額と自社株買いの合計額の比率を示す総還元性向を計画に掲げる企業も出てきた。第一三共は総還元性向100%以上を目標にしており、昨年は10月末までに500億円の自社株買いを実施した。
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