きょうのことばセレクション

介護給付費

2017.3.1(水) 掲載
 介護保険からサービス事業者に支払う費用。利用者負担は含まず、税金と40歳以上が負担する保険料でまかなう。2014年度は前年度に比べ4.6%増の8兆9005億円と、介護保険制度が始まった00年度の2.7倍に達した。
 介護保険は65歳以上で介護が必要な高齢者を社会全体で支える制度だ。市町村から介護が必要だと認定を受けると、食事やトイレの支援や洗濯など身の回りのサービスを自己負担1割(一部は2割)で受けることができる。要介護・要支援の認定者数は600万人を超える。今後も介護が必要な高齢者の増加は続き、団塊の世代が全員75歳以上になる25年度には費用が20兆円にまで膨らむ見込み。
 厚生労働省は費用の膨張に対応して収入の高い大企業の会社員が負担する介護保険料を増やす。年収に連動して保険料が増減する「総報酬割」を今年8月から4年間かけて導入する。完全実施した場合、年収が456万円なら1人あたり保険料は月727円増える。高齢者にも収入に応じた負担を求める。65歳以上の高齢者で現役並みに所得がある人を対象に18年8月から自己負担を3割に引き上げる。
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