きょうのことばセレクション

平均車齢

2017.1.1(日) 掲載
 自動車検査登録情報協会(東京・千代田)によると、乗用車(軽自動車除く)の新車登録からの平均期間を示す「平均車齢(人間の平均年齢に相当)」は、2016年3月末時点で8.44年と22年連続で過去最高を更新した。06年3月末の6.90年に比べて1.54年延びている。国内新車販売の減少傾向が続き、1台の車を長く乗り続ける消費者が多いことが浮き彫りとなっている。
 安全装備が充実する一方、車の価格は上昇傾向にある。景気の足踏みが続くなかで購買意欲が高まらないことに加え、壊れにくくなるなど車の性能向上も背景にある。車の平均寿命にあたる「平均使用年数」も上昇傾向にある。乗用車の場合、16年3月末で12.76年と、10年前に比べて1.66年延びた。
 国内販売の低迷を受けて、自動車販売店の収益構造も変わりつつある。車検や整備などのアフターサービスやローンなど、新車販売以外の収益源の確保に力を入れている。消費者の間では、カーシェアリングなど所有を前提としない利用の仕方も広がっている。自動車業界のビジネスモデルは転換期を迎えつつある。
平均車齢