きょうのことばセレクション

車載用電池

2016.9.1(木) 掲載
 ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)などモーターを駆動源とする自動車向けの繰り返し充電可能な電池。EVやPHVでは1回の充電で走れる航続距離を延ばすため、従来のニッケル水素電池に比べ出力が高く容量も大きいリチウムイオン電池の採用が広がっている。
 政府はこれまで車両価格などに応じて決まっていたEVやPHVなどの購入者に対する補助金制度を見直し、2016年度からは車載用電池の容量に応じて補助金を決める方式に改めた。容量が大きいほど補助金が多くなるため、電池の性能は消費者が車を購入する際の重要な判断材料になっている。
 日本車メーカーがHVやEVの量産化で先行したため、車載用電池についてもパナソニックなどの日本勢が開発と普及をリードしてきた。近年は政府からの手厚い補助金の支給によって中国におけるEVとPHVの販売台数が急増しており、車載用電池の分野でも中国や韓国のメーカーがシェアとコスト競争力を高めつつある。
車載用電池