きょうのことばセレクション

格安スマホ

2016.8.1(月) 掲載
 主に、仮想移動体通信事業者(MVNO)と呼ばれる企業が提供することが多い。格安スマホ事業者はNTTドコモやKDDI(au)など大手の携帯電話会社から回線を借り、独自の料金体系や端末でサービスを販売する。大がかりな通信設備を自前で持つ必要がなく、異業種や資金力の弱いベンチャーでも参入しやすい。
 利用者は事業者から電話番号などの情報が登録された「SIMカード」を受け取り、購入した端末へSIMカードを差し込んで使用する。総務省が端末を過剰に値引く「実質ゼロ円」の廃止を通信各社に要請したことで、消費者の月額料金に対する負担感は増した。手続きの煩雑さから端末好きの人が使用することが多かったが、最近では料金プランの安さからそれ以外の人たちにも広がっている。
 格安スマホは欧米で先行し、日本は2012年ごろから認知度が高まった。総務省は移動体通信全体に占めるMVNOの割合を早期に10%にしたいとしている。大手通信各社に支払う回線接続料の水準は下落傾向にある。だが低価格を武器にしているだけに、今後は淘汰が進むとみられている。
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