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長期金利

2016.3.1(火) 掲載
 期間が1年以上の資金を貸し借りする際の金利。新発10年物国債(満期までの期間が10年の国債のうち、財務省が最近発行したもの)の流通利回りが代表的な指標だ。住宅ローンや銀行預金、銀行融資など様々な金利の目安となっている。市場参加者の将来の経済成長や物価上昇の予測を反映するため「経済の体温計」とも呼ばれる。金利が高いとお金を借りにくくなるため、景気を引き締める効果がある。反対に低金利は景気を刺激する効果がある。
 国債は買い手が多ければ利回りが下がり、売り手が多ければ利回りが上がる。日銀の大規模な金融緩和策で10年物国債の利回りは大きく下がってきた。2013年4月の異次元緩和、14年10月の追加緩和、16年1月のマイナス金利政策導入で、一段と低下基調が強まった。
 歴史上、最も低い長期金利とされてきたのは、1619年にイタリアのジェノバで付けた1.125%だった。日本は1998年にその最低記録を更新し、その後は世界的な低金利時代に突入した。現在の日本の長期金利はスイスのマイナス0.2%台に次ぐ低さだ。
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