日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

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資金循環

2019年11月10日(日) 日本経済新聞 朝刊

残高や増減、主体ごとに整理
 金融資産・負債の残高や増減を企業、家計、政府といった主体ごとに整理した統計のこと。それぞれの各主体の間でのお金の流れや、資金繰りの状況が把握できる。ほかの部門へのお金の「差し出し」が「受け取り」を上回ると、資金余剰を意味する「黒字」、受け取りが多ければ資金不足である「赤字」の状態となる。
 これまでの通説では家計は黒字、企業は赤字の主体だ。家計は将来に備えてお金をため、金融機関などを通じて企業に回す。企業は借りたお金を工場建設などの投資にあて、新しい雇用を生むとともに、稼いだ利益の一部を家計に利子などの形で還元する。これが経済成長のメカニズムだ。政府は財政の持続性や通貨の信認などの観点から、中長期的には収支均衡が望ましいとされてきた。
 2000年代以降、日米欧の企業の投資は伸び悩み、企業は黒字主体として定着した。余ったお金が政府に流れ込み、政府には調達コストを示す金利の低さを享受しながら、財政赤字を続けられる状況が生まれた。企業が積極的にお金を借りて経済をけん引しない分、政府がお金を使って経済を下支えする構図ともいえる。