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多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)

2021.4.1(木) 掲載
 世界貿易機関(WTO)加盟国がモノやサービスの貿易自由化を目指し、関税削減・撤廃などを話し合う交渉。2001年11月にカタールのドーハで交渉開始が決まった。交渉は各国の利害関係が複雑に絡んでおり、鉱工業品では先進国が関税の削減・撤廃を求めているのに対し、新興国は国内産業保護の観点から慎重姿勢を示すケースが多い。農産品では食料輸入国が関税措置の必要性を主張する傾向が強い。
 先進国と新興国の利害が対立しているため妥結のメドが立っていない。WTOよりも2国間で結ぶ自由貿易協定(FTA)や、複数国によるメガFTAを重視する国が増えている。