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後発医薬品

2021.4.1(木) 掲載
 特許が切れた新薬の成分を使って開発する割安な薬。ジェネリック医薬品とも呼ぶ。新薬は原則20年は特許で守られ、高い価格で独占的に売れる。特許の期間が終わると、他のメーカーが同じ成分を使って安い後発薬をつくり、国が効き目や安全性を審査したうえで販売している。製薬企業にとっては研究開発費が安くすむため、価格も新薬より3~5割ほど安いとされる。高血圧から高脂血症、糖尿病など様々な病気に効く薬が売られている。
 薬代は公的医療保険の給付対象のため、国が公定価格を定め2年に1度見直している。市場価格の下落に連動して引き下げる場合が多い。薬代が安くなると原則3割の患者負担だけでなく、公的医療保険の支出も減る。税負担を減らすため、政府は安い後発医薬品の普及を後押ししている。