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株式含み益

2021.4.1(木) 掲載
 企業などが固定資産として保有する株式の取得価格に対し時価が上回っている場合、その差額が含み益となる。固定資産に計上される株式の代表例は企業と金融機関の間での持ち合い株。貸借対照表では「投資有価証券」などと記載される。流動資産に計上されている売買目的の株式は毎決算期末などの時価で評価損益を算出し、期間損益の変動要因になるが、固定資産の株式含み損益は収益には基本的に反映しない。
 ただ持ち合い株など固定資産として保有する株式も時価が簿価を5割以上下回る場合、強制評価減の対象となり、時価への洗い替えで損失が生じる。財務の健全性を維持する観点で、最近は簿価からの下落率が5割に満たない株式についても評価損を計上する企業も多い。