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サプライチェーン

2021.4.1(木) 掲載
 部品や原材料の調達から生産管理、物流、販売までの一貫した製品供給の流れを呼ぶ。自動車の場合、1台に約3万点の部品が使われており、関連企業は数百社に上る。それぞれ必要量や納入期限を厳密に定めることで、効率的な生産体制を築いている。自然災害や火災などで工場が被災すると、供給網が寸断されて完成品の生産が滞ることがある。
 円高基調が続いた2000年代以降、日本企業は部品の生産地域を人件費の安い新興国に分散したり、少数の取引先に大量発注をしたりして、コストを引き下げてきた。供給網は国境を越えて複雑化・大規模化しており、海外での自然災害の影響を受けることも増えている。