みんなの日経読みこなし

読みこなしストーリーVol.3就活中、気になる記事をスクラップ
面接で「日経の朝刊1面は?」との質問も

コンサルティング業界/営業
居原 由依さん
  • ・購読歴:1年半
  • ・仕事内容:前職は生命保険会社の営業担当、現職は外資系コンサルティング会社 アナリスト担当

この記事のポイント

  • 新聞の気になる記事を毎日スクラップしノートに貼りつけた。要約と自分の考え、今後の展望(仮説)も書き込んだ。
  • 面接では「日経の朝刊1面には何が載っていた?」という質問が。毎日読み続ける効果が実感できた。
  • スクラップノートは自己分析にも役に立った。外資コンサルへの転職の際にも、「仮説を立てる力」が役に立った。

就活中、採用担当からアドバイス「新聞を読んでください」

大学2年生の冬ごろから、就活がスタート。私は保険業界を中心に様々な企業の説明会に足を運んでいました。

とはいえ、会社説明会に足を運ぶ以外に何をすればよいかよくわからなかったため、説明会で話をしてくださる採用担当の方に「今からすべきことは何ですか?」と片っ端から質問。すると、多くの方から「まずは新聞を読んでください」と言われたんです。

これまで新聞を読むことになじみがなかったのですが、このアドバイスを機に日本経済新聞(紙)を読み始めました。

気になる記事をスクラップ
自分の考えや今後の展望も書き込む

日経を選んだのは、保険業界を志望しており、金融業界全般の最新ニュースを理解するためには最適だと考えたから。また電子版ではなく紙を選んだのは、読んでいない新聞紙が自然と目に入れば、プレッシャーを感じて強制的に読むだろうと考えたからです。

「せっかく読むのだから、実になる読み方をしよう」と考えていた私は、毎日、記事をスクラップして、大きめのノートに貼りつけていました。1面や金融面の気になる記事は何があっても毎日、その他気になる記事もあれば都度スクラップをしていました。また記事の横には要約を、下には自分の考えや今後の展望を自分なりの仮説として書き込みました。

これを就活期間中、毎日続けていたのですが、段々と新聞記事を読むコツをつかんでいきました。

気になる記事は、見出しや前文を読んで選んでいました。朝刊全体の文字量は、新書2冊分にもなると聞いたことがあります。朝刊を隅から隅まで読んでいては、時間が足りません。会社説明会や面接など時間的余裕がない中で、効率よく気になる記事を拾い上げるには見出しと前文がとても役に立ちました。

また、なるべく面全体を俯瞰するように意識しました。自分の関心がある記事に関連する記事が同じ面にあれば、合わせて確認し、今後の展望を考えるためのヒントにしていきます。

例えば、保険業界の問題について報じるニュースと同じ面に、金融庁の動きに関するニュースがあることで、今後この問題はどのように展開するのかをある程度予想できます。
毎日読み続けることで「以前にも似た問題が生じていたな…。規制強化だけでは本質的な課題解決にはつながらない?」など、自分なりの考えが一層深まっていきました。

最終面接で「日経新聞、今日の朝刊1面は?」

面接では、新聞を読み続けていた効果を実感できました。

志望していた保険会社の最終面接で、「あなたが関心を持つニュースは何ですか?」「今日の日経の朝刊1面に掲載されていた記事は何ですか?」という質問をされ、もちろんスムーズに答えられました。
保険業界では「日経に掲載されている情報は、しっかりと頭に入れなければ仕事にならない」と実感する出来事でした。

毎日気になる記事をスクラップし、自分なりの考えを書き添えたノートは、自己分析をするときにも大いに役立ちます。
「自分はどんなことに関心があるのか? 記事に対してどんなことを感じたのか? どんな思考のクセをもっているのか?」が、ノートを振り返るだけでわかるので、エントリーする企業を探すときや志望動機について考えるときなど、頻繁に見返すようにしていました。

結果、志望していた生命保険会社から内定をいただき、満足のいく就活ができたと感じています。

新聞で思考のトレーニング
外資コンサルへの転職にも役立つ

新卒で入社した生命保険会社から、最近縁があり今の外資系コンサルティング会社に転職をしました。転職活動をする際にも、就活の時に続けたスクラップノートで鍛えた「仮説を立てる力」が役に立ったと感じています。

コンサルティング業界では「ケース面接」と言われる面接を実施する会社が多く存在します。私が転職した会社でも「ケース面接」として、「仮説を立て考察する力」や「問題全体を俯瞰したうえで、課題を特定する力」などが備わっているかを見極める質問がたくさんありました。

毎日スクラップノートに、自分の考えや今後の展望を書き込んでいたことが、情報を適切に読み取り、アウトプットをする訓練になっていたのだと思います。面接では、自分自身が納得できる受け答えができ、内定をいただきました。

新聞を読み続けることで身に付く力は、就職活動や転職活動でも大いに役立つと思います。ぜひ一度試してみてください。

イラスト/大崎メグミ

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