日々進化する経済用語集 経済ナレッジバンク

最新の経済情報を伝える日経は、日々新しい経済用語が登場する場所でもあります。

「経済ナレッジバンク」は、おさえておきたい経済の基礎用語から最新用語まで、約600語を収録。

やさしくわかりやすく解説しています。

経済をイチから学びたい時、日経を読んでいて知らない用語にぶつかった時など、幅広くご活用いただけます。

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石油禁輸措置

2017年8月30日(水) 日本経済新聞 朝刊

ミサイル開発の資金源断つ
 北朝鮮の相次ぐ軍事的な挑発に歯止めをかけるため、最も実効的な対抗措置の一つとして挙げられるのが石油の輸出禁止だ。北朝鮮による核・ミサイル開発の主な資金源を断つ狙い。日本と米国はこれまでも北朝鮮への制裁内容として国連安全保障理事会などで検討してきた。ただ、中国やロシアの反発により踏み込めなかった経緯がある。
 実際、北朝鮮への制裁強化を決めた8月5日の安保理決議では、石炭や鉄・鉄鉱石などの全面禁輸は盛り込まれたものの、石油には触れられなかった。北朝鮮は石油供給の大半を中国に依存している。中国税関総署の資料によると2014年以降は統計上は輸出ゼロだが、水面下では供給が続いているとされている。ロシア政府の公式統計でも、今年1~3月にロ朝間の貿易額は前年同期に比べて約85%増加。北朝鮮への輸出はエネルギー関連が大半を占め、数十万トン規模の石油製品が北朝鮮に流れているとされる。
 北朝鮮への石油供給を禁止すれば、北朝鮮の経済には大きな打撃となる。ただ、それゆえに北朝鮮国内が混乱し、難民が中国などに押し寄せる事態も懸念される。石油の禁輸制裁に北朝鮮が反発し、米国との緊張関係が高まり、軍事衝突に発展する可能性も指摘される。